海外へ挑戦する選手は必ず成長できる?

サッカー日和 昔に比べると、日本のサッカー選手が海外で活躍する機会も多くなってきています。かつては遠い夢のように思われていた、セリエAやプレミアリーグ、ブンデスリーガなどの欧州トップリーグでも日本人選手が活躍しています。

現時点では日本の国内リーグと欧州のトップリーグとでは大きな差がありますので、選手個人としての能力を高めるために海外リーグに挑戦するということは大きな意味を持つでしょう。 しかし、海外挑戦には大きなメリットと同時に、決して小さくないリスクも伴います。

厳しい競争の中を勝ち抜くことで得られるもの

 ズバ抜けた才能を持った選手は、若いころからそれほど厳しい競争をすることなくポジションが与えられてしまいます。 学生時代からプロになってからも、あまり厳しい競争をしたことがない、という若手選手も少なくありません。それだけ出場機会というチャンスが与えられ、経験を積むことができるというメリットはあります。しかし、それと同じくらいに、厳しい競争を勝ち抜くことでしか得られないものだってあるのです。

若手のうちに国内リーグではほとんど競争相手がいないような状態になってしまうと、その環境が成長の妨げとなるかもしれません。 そこで、よりレベルの高い海外への挑戦をすることは非常に有効なことと言えるでしょう。

トップ選手やベテラン選手の海外挑戦の問題点

 一方、国内の最前線で戦う中堅選手やベテランの域に達している選手の海外挑戦はどうなのでしょう?すでに完成に近い状態となっているトップ選手には海外挑戦はどのような影響を与えるのでしょう?

ほぼ完成に近い、ということはそれだけ伸びしろを使い切っている、ということを意味します。その場合は海外挑戦には多くのリスクが伴います。 出場機会が減少することによる試合勘の喪失や、環境の変化による不調といった問題が起こると、もう若くない選手にとっては致命的なダメージとなってしまいます。 そんなリスクを背負うのであれば、環境を変えずに経験を重ねて行く方が良い結果を出せるというケースも少なくありません。

誰でも海外へ行けばもっと成長することができる、というわけではありません。海外へ挑戦して得ることのできるメリットとリスクを天秤にかけて、自分にとってベストな環境はどちらなのかを考えなければなりません。

海外のトップリーグでのプレイといえばとても華やかに見えます。しかし、行くべき選手とそうでない選手がいることも確かです。 一時期、日本のサポーターの間では、海外からオファーが来ているのに国内にとどまっている選手に対して「勇気がない」と批判の声が上がることもありました。 しかし、選手が考え抜いた上で自分にとってベストだ、と選択した場所が国内リーグであったとしても決して批判することはできません。

周囲がとにかく海外!海外!と騒ぐことによって無理に海外移籍をし、潰れてしまう選手だっていることをしっかりと頭に入れておくべきでしょう。